2008年10月14日火曜日

<ノーベル経済学賞>米のクルーグマン氏 新貿易理論の基礎

2008年10月13日 21時21分 毎日jp

 【ロンドン藤好陽太郎】スウェーデン王立科学アカデミーは13日、08年のノーベル経済学賞を米国人でプリンストン大学のポール・クルーグマン教授(55)に授与すると発表した。規模が大きいほど生産性が高まる「収穫逓増」や「消費者の多様性への嗜好」などの概念を経済モデルに導入し、自由貿易とグローバル化の経済への影響を解き明かした「新貿易理論」「新経済地理学」の発展の基礎を作った。

 クルーグマン氏はエール大卒、マサチューセッツ工科大で博士号を取得した。00年からプリンストン大教授。82年から83年までレーガン政権の経済諮問委員を務めたほか、ブッシュ政権批判の急先鋒(せんぽう)としても知られる。著書には「恐慌の罠―なぜ政策を間違えつづけるのか」「グローバル経済を動かす愚かな人々」などがある。

 賞金は1000万クローナ(約1億4000万円)。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。