2010年4月16日金曜日

ツイッター広告参入で開けた巨人への道

NewsWeekより

 ツイッターは3月14日、遂にネット広告事業に参入した。キーワード検索をかけると関連する広告が表示される「プロモーテッド・ツイート(つぶやき広告)」という新サービスだ。

 まだ始まったばかりだが、ユーザーからの反応もひとまず上々。お金を取る広告だから目立たせなければならないが、目障りでは困る。スパムのように大量に送りつけるのもまずい。ツイッターは、うまくそのバランスを取ることに成功した。

 広告主は、スターバックス、家電量販店ベスト・バイ、ソニー・ピクチャーズ、ヴァージンアメリカ航空など大企業ぞろい。だが、ツイッターはすぐに気づくだろう。クライアントとして有望なのは大企業だけではない。膨大な数の個人ユーザーもいる。

 そもそも「つぶやき広告」が始まったのは、以前からツイッターを販促や広報に使ってきた企業が、せっかくつぶやきを投稿してもすぐに押し流されてしまうことを心配したから。何しろツイッターでは1日の投稿件数が5000万件を突破してなお増加中。大洪水のような有り様なのだ。

■個人ユーザーも潜在クライアント

 だが、自分のメッセージを目立たせたいのは個人ユーザーも同じ。たとえばスターバックスは、「コーヒー」というキーワードで検索した人全員に「今日はフラペチーノが無料!」というつぶやきが表示されるサービスに100万ドルの広告料を支払うかもしれない。だが、自分のつぶやきを売り込めるなら1人につき1ドルの広告料を払うという個人ユーザーも100万人はいるかもしれない。

 多くの、いや大半のつぶやきはその場かぎりのものだが、金曜夜のライブ情報を告知するアマチュアバンドやトーク番組への出演予定を宣伝する作家のつぶやきは、決して見逃されたくない性質のもの。ただしお金をかけて大々的に宣伝するほどのことでもない。

 そこでもしツイッターが、特定のつぶやきを少しだけ他より目立つようにするサービスを低料金で提供すれば、会社は大儲けできるだろうし、ユーザーにとっても極めて価値のあるサービスになるはずだ。

 ツイッターのライバル、タンブラーなども考えつきそうだ。自分の投稿をちょっとだけ「くっつきやすく」して、フォロワーのページの上のほうにしばし表示されるようにしてもらうサービスが1ドル、フォロワーのフォロワーまで投稿を届けてもらうサービスなら2ドル......。そうなれば、ほんのおやつ代で自分のメッセージが埋もれるのを避けられる。

■儲かる術がないと笑われてきたが

 ネットユーザーは、オンラインの支払いにも慣れてきている。以前は無料が常識だった音楽のダウンロードも、アップルのiTunesのおかげで1曲1ドル払うのが当たり前になった。「ファームビル」や「マフィア・ウォーズ」のようなゲームでは、コンテンツを追加するための少額の電子決済マイクロペイメントが大人気だ。フェースブックが扱う1つ1ドルのバラや香水、といった仮想ギフトの売り上げは今年10億ドルにも達する勢い。ツイッターもその気になれば、一夜にしてこの数十億ドル市場のプレーヤーになれる。

 それもスターバックスなどの優良企業から転がり込む大口広告の上に、だ。ツイッターは長いこと、利益の上がるビジネスモデルが描けないことで物笑いの種にされてきた(辛口コメディアンのスティーブン・コルベールはこう皮肉った。「ツイッターの創業者ビズ・ストーンのビズには、あいにく『ビジネス』の意味はないようだ」)。

 だが、ネット広告の世界へ慎重に踏み出した第1歩が好評を博した今、ツイッターが業界の巨人に成長する可能性も見えてきた。

2010年4月12日月曜日

「口コミ」ガイドラインという小さな一歩

日本経済新聞より

 口コミ(Word of Mouth:WOM)マーケティング業界の健全な発展を目指すWOM マーケティング協議会(WOMJ)は3月12日、口コミマーケティングの自主ガイドラインを発表した。ブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)といったソーシャルメディアは、いまや企業のマーケティングや広報活動にとって無視できない存在になっている。今回のガイドラインは口コミマーケティングにどのような影響を与えるのだろうか。

2つのシンプルな原則

 WOMJは2009年7月に発足した任意団体で、現在は広告会社など法人会員24グループ、筆者を含む個人16人が加盟している。ガイドラインは、WOMJ会員の有志のべ100人が、昨年10月から12月にかけて4回の討議を行い、プロジェクトリーダーとして案をまとめた。以下にあるように、「関係性明示」と「社会啓発」の2つの原則を示したシンプルな内容だ。罰則はなく、WOMJ加入団体・個人の自主的な取り組みを求めている。

<WOMマーケティング活動ガイドライン>
1.関係性明示の原則:WOMマーケティング事業者は、どのような関係性において、WOMマーケティングが成立しているかについて、消費者が理解できるようにしなければならない。関係性とは、原則として金銭、物品、サービスの提供とする。
2.社会啓発の原則:WOMマーケティング事業者は、1が実現するように必要な啓発活動を行うとする。

 「これだけ?」「何の意味があるのだろう」と思う人もいるかもしれないが、重要なことが含まれている。

 1は、口コミに関わるマーケティング活動において、依頼者(企業、マーケティング事業者など)と情報発信者(ブロガーなど)の関係を明らかにすることで、消費者(読者、聞き手など情報の受け手)が情報の位置づけを判断できるようにするよう求めている。また、2では、マーケティング事業者が広告主(クライアント)やユーザーに啓発活動を行わなければいけないとしている。これが実現すれば、ネット上に「良い口コミ」を広げようとして消費者を「だます」手法を使う事業者は、ビジネスを見直す必要が出る。

 具体的には、PPP(ペイ・ パー・ポスト)と呼ばれる金銭を支払ってブログなどに記事を書かせるサービス、消費者に宣伝と気づかれないように行われるステルスマーケティングなどだ。クライアントも無関係ではない。「良い口コミだけを広げてほしい」「ネガティブな口コミを書かせないで」などと依頼して、これらのサービスを利用しているなら、考えを改める必要が生じる。

消費者が情報を読み解く判断材料に

 そもそもWOMJは、口コミについて「自発的なものである。金銭で生み出されない。誰からも強要されず、発信者の自由意思が尊重される」(基本理念)と定めている。口コミはコントロールすることができない。ただ、PPPやステルスマーケティングが行われることで、消費者はそれが自発的な口コミなのか、誰かから依頼され金銭を受け取って行われている情報発信なのかを区別できない状況になっている。ガイドラインはこのグレーな部分をはっきりさせることを目的としている。

 金銭だけでなく、物やサービスの提供も同様だ。ガイドラインと同時に発表した参考事例では、企業が有名人に献本して書評を書いてもらいたいと思った場合は「『献本であると明記して下さい』と依頼すること」、広告代理店などの事業者が口コミの誘発を狙いホテル(広告主)の無料宿泊体験者募集の案内をSNSのコミュニティーに投稿する場合は「『無料であることを記載すること』と明示して行う」などとしている。

 当然、口コミの依頼はすべて任意である必要がある。物品やサービスと引き換えに情報発信を強制したものは口コミではない。さらに、いくら任意性が確保されているとしても過度な物品やサービスの提供が行われた場合は自発性が疑われることもある。書き手側がいくら「筆は曲げない」と主張しても、消費者は「献本や無料招待なら、悪いことは書けないよなあ」と思うかもしれない。情報を割り引いて読み解いていくためにも消費者が判断できる材料を提供することが重要となる。

生活に想像以上に浸透している口コミ

 ガイドラインをシンプルにしたのは、ソーシャルメディアの時代において情報の価値を決めるのはあくまで消費者という思いがある。ではなぜ、このようなガイドラインが必要になるのだろうか。それは、口コミが我々の生活に想像以上に浸透しているからだ。

 例えば、ビジネスパーソンが出張に行く際のことを考えてみたい。「楽天トラベル」や「じゃらんnet」を利用して目的地のホテルを検索して予約する際、料金や立地で決めてしまう人もいれば、ホテルの評判を気にする人もいるはずだ。

 楽天トラベルには、7項目(総合評価、サービス、立地、部屋、設備・アメニティ、風呂、食事)の評価があり、5段階でレーティングしている。これによりユーザーは、立地重視、食事重視など目的に合わせて評価を確認して宿を選ぶことができるだけでなく、口コミに厳しい評価があったり、料理の評判が悪かったりすると、別のホテルを選ぶこともできる。

 パソコンやデジタルカメラを購入する際は「カカクコム」を、本やCDを購入する際は「Amazon.co.jp」の星の数やレビューを参考にすることもあるかもしれない。カカクコムでは、ユーザーが性能やデザインはもちろん、実際の購入時の利用シーンから素朴な疑問までを様々に議論し、ユーザー同士の口コミが購買の参考にされている。もし、これらの口コミが誰かによって作られたものだったらどうだろう。評判の高い書き込みが「やらせ」であったらどうだろう。

使い方を心得れば心強いツールに

 まだ大きな問題になっていないかもしれないが、ソーシャルメディアはあらゆる人々による情報発信と参加によって作られていくメディアだ。だから自主的に取り組む意味がある。ガイドラインの波紋は意外に静かで、批判はあまり聞こえてこない。逆に何でもありの「無法地帯」に小さなルールを設けたことを歓迎する声も聞く。企業内でソーシャルメディアを活用したかったが「これまでは、どうしたらいいかわからなかった」という話だ。

 もし、ガイドラインを見て、「関係性を明示したらマズい」「事業者から聞いているのと話が違う」と思ったなら、ソーシャルメディアに対する誤解があるかもしれない。ソーシャルメディアを使うと、口コミを必ず爆発的に広げられるわけでもないし、製品やサービスを大きく見せられるわけでもない。マスメディアと違った特徴を持ち、使い方を心得れば心強いツールとなる、ということだ。

 「使ってみたいけれど怖い」「よくわからない」――。そんな声もあるソーシャルメディアの歩き方を考えてみる。歩き進むにつれて、このシンプルだけれど奥深いガイドラインの意味も明確になってくると思う。

ソーシャルゲーム、ブームの次に起きること

日本経済新聞より

 ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や携帯サイトで手軽に遊べるソーシャルゲームが世界的に急成長している。ソーシャルゲームをいち早く展開して成功した企業や開発者は、ソーシャルゲームが成功した理由やブームの今後をどのようにみているのだろうか。

 今年3月に米サンフランシスコで開催された世界最大のゲーム開発者向けカンファレンス「ゲーム開発者会議(GDC)2010」。米大手ゲーム会社エレクトロニックアーツ(EA)のゼネラルマネジャーであるベン・コーシンズ氏は、歴史的なイノベーション(革新)のパターンから、ソーシャルゲームがなぜ市場に受け入れられたかを分析した。

的中したゲーム産業についての予測

 コーシンズ氏は、07年にゲーム産業の未来について、いくつかの予測を公表している。そのうち、「任天堂のWiiが大失敗する」との予測はまったくはずれたが、それ以外はすべて現実になっているという。主な予測とは、次のようなものである。

・「ユーザー生成コンテンツ」が一般化する。
・ユーザーのローカルな機器ではなく、インターネット上のクラウド・コンピューティング環境にユーザーのデータを置くことが普通になる。
・シンプルなインターフェースが求められるようになる。
・これまでのゲーマー以外の大衆市場に広がりが生まれる。
・SNSが重要になる。
・ハイパーリンクの手法が多様化する(つまり、ブラウザーゲームが重要になる)。
・低スペックのパソコンで動くことが前提になる。

 これらの要素をすべて満たす代表例が、6000万人以上のユーザーを集める米ソーシャルゲーム大手Zyngaの農場系ゲーム「FarmVille」だという。コーシンズ氏の予測は、いまやソーシャルゲームの定義そのものといっていいほどだ。一方、家庭用ゲーム機向けゲームでは、これらの条件は一部しか実現されていない。


ウォルマートの歴史とゲームの関係

 では、なぜソーシャルゲームがこれほどユーザーの支持を集めているのか。コーシンズ氏は、米小売り最大手ウォルマート・ストアーズの成長を例に、今のソーシャルゲームブームを歴史的な必然だと説明した。

 自動車が普及する前の20世紀初頭の米国では、移動は徒歩や馬車であり、小麦や砂糖などを扱う商店では、店員と顧客が話しながら一品一品、量り売りで販売するのが一般的だった。それが1930年代になって大きく変わり始める。自動車の登場とともに1920年代には平らな道路が整備され、1940年代になると舗装が一般化する。1916年に今の「スーパーマーケット」に続く業態がテネシー州メンフィスに出現し、より多くの品揃えと巨大な駐車場を持つウォルマートや現代のショッピングモール方式へと発展していく。

 一方、街の小さな小売店は対面サービスの質は高いが、価格競争についていけず年々減少していった。この歴史のパターンは、「既存の家庭用ゲームと台頭するソーシャルゲームにそのまま当てはめることができる」とコーシンズ氏は指摘する。ゲーム業界にとっての自動車は安価なコンピューター環境であり、道路はブロードバンド回線というわけだ。

 既存の家庭用ゲームは質が高いが、ゲーム機を店舗で購入したり新作ゲームの情報を集めたりといった手間がかかる。一方、ソーシャルゲームという新しいジャンルは質では劣るが、価格が安いため気軽に始められる。「質が高いが不便」から「安くて便利」へ。ソーシャルゲームは誕生からまだ3年程度だが、すでに家庭用ゲームを上回る膨大な品揃えを整えつつある。

iPhone用ゲームの顔ぶれに変化

 昨年11月にEAに買収された「Facebook」向けソーシャルゲーム大手の英Playfish。共同設立者のクリスチャン・セーゲルストローレ氏は、別の観点からソーシャルゲームの将来を予測する。

 セーゲルストローレ氏は、ソーシャルゲームが誕生から約2年間で2億人のユーザーを集めるようになった現象を、動画サイト「YouTube」がオンライン動画の市場を創出した例になぞらえ、「YouTube効果」と呼んだ。そのうえで、これによって何が起きたかに着目する。

 YouTubeが出現しても「ヤフーのようなポータルサイトはなくなっていない」、家庭用ゲームも「モダン・ウォーフェア2」のような「高額な予算を投じた大ヒットタイトルは死んでいない」、無料ゲームが中心となったからといって「(ゲーム産業全体の)利益が消し飛んだわけでもない」――。つまり、新興ベンチャーと既存のゲーム企業との共存・競争がソーシャルゲームにも起きると、セーゲルストローレ氏は指摘する。

 実際、先行するアップル「iPhone」向けゲーム市場では、その現象が起こり始めている。08年にアップルのアプリケーション販売サービス「App Store」がスタートした直後は、ビールを飲む「iBeer」のようなアイデア一発のアプリが大ヒットした。

 ところが現在、ランキング上位にいるのは「ロックバンド」「グランドセプトオート」「シムズ3」「Madden NFL 10」「アサシンクリード2」などで、上位10位のうち8タイトルは家庭用ゲーム機向けなどでブランドが確立されたタイトルだ。

 この傾向は、「ソーシャルゲームにも広がるだろう」とセーゲルストローレ氏は予測する。今後、多くの企業が既存タイトルをベースとしたソーシャルゲームを強化していくだろう。ソーシャルゲーム市場は一見多様な選択肢があるようだが、すでに最初の混沌期を終え、次の競争段階に入ろうとしている。

「熱」を「音」に エネルギー機器の概念変える「熱音響」



 工場の廃熱や太陽熱を音に変え、さらにその音で熱を奪ってクーラーや冷凍庫を動かす――。熱と音との間でエネルギーがやり取りされる「熱音響現象」の利用を目指す研究開発が着々と進んでいる。実用化への展望を開いたのは日本の研究者のアイデア。様々な省エネシステムを実現する可能性を秘める。

 何の変哲もない長さ数十センチのパイプ。中に小さい穴が開いた仕切り膜がある。パイプの一方にガスバーナーを近づけて熱する。やがてホラガイを鳴らすような「ボー」という音が響いてくる。熱が空気の振動エネルギーに転換されている様子だ。

 「エンジンなど熱機関は、固体のピストンを往復運動させる。熱音響現象の場合は、熱が空気という流体そのものを振動させている」。こう説明するのは琵琶哲志・東北大学准教授。機械駆動する部分がないため「原理的に高効率でエネルギー転換が可能」(琵琶准教授)だという。

 熱音響の現象は古くから知られていた。エネルギー装置としての利用が注目されるようになった大きな契機は日本人研究者のアイデアだ。愛知教育大学の矢崎太一教授らは、熱音響を起こすパイプをループ状にする構造を考案。内部には、音が細い穴を通過するフィルター部(スタック)を2カ所設け、連続的に熱を起こす仕組みを実現した。

 一方のスタックを加熱すると、管の中に進行音波が発生する。これがパイプの中を回り続ける。もう一方のスタックでは音が吸熱反応を起こして、周囲から熱を奪う。

 この仕組みを使い、同志社大学の渡辺好章教授らのグループは、工場排熱で空気を冷却する仕組みの実用化に挑んでいる。熱源としては様々なものが利用可能だ。例えば太陽熱を活用すれば、自然エネルギーを使った冷却システムができあがる。

 琵琶准教授らのグループは、加熱部を複数個設けることによって、音を発生させるシステムを研究している。低温の熱源からも高い効率でエネルギーを取り出すことができるようになる。現在までに60度を切る小さな温度差で、システムを動かすことに成功している。

 海外では、天然ガスの一部を燃やした熱を使って、熱音響システムで冷却し天然ガスを液化する試みなど、大規模なシステムへの応用を目指す動きもある。環境・エネルギー分野で、大化けする可能性を秘めた技術の1つだ。

2010年4月7日水曜日

集団的知性(Collective Intelligence)と、群衆の知恵(Wisdom of Crowds)の違い

http://www.it-platform.co.jp/blog/archives/97

第1回ウェブ学会シンポジウムの動画が公開されています。「集合知」の話題が、技術を超えてビジネス、政治まで幅広く議論されていています。長時間にもかかわらず、とても面白く視聴できました。 (主催者および関係者に感謝。)

視聴後、講演者の方々にも興味を持ち、twitter上で、その後の議論も追っていたのですが、どうやら単に「集合知」といってもさまざまな考え方があり、代表的なものには「集団的知性(Collective Intelligence)」と「群衆の知恵(Wisdom of Crowds)」の二つのモデルがあるようです。

ということで、私もさっそく上記ページを読んでみたところ、とても明快に「集団的知性」と「群衆の知恵」の違いが説明されていました。

Surowiecki and Levy start from very different premises which would lead to very different choices in the game design process. Surowiecki’s model seeks to aggregate anonymously produced data, seeing the wisdom emerging when a large number of people each enter their own calculations without influencing each other’s findings. Levy’s model focuses on the kinds of deliberative process that occurs in online communities as participants share information, correct and evaluate each other’s findings, and arrive at a consensus understanding.
Confessions of an Aca/Fan: Archives: Collective Intelligence vs. The Wisdom of Crowds

要約: 「群衆の知恵」と「集団的知性」は、まったく違った前提からスタートしている。「群衆の知恵」モデルでは、多くの人々がお互いの知識に影響されることなく、個別に自らのデータを生み出す。そして、その個別データを匿名で集計することで、知恵が得られると考える。対して、「集団的知性」モデルは、コミュニティの中で、参加者が情報を共有しお互いの知識を評価・修正しあいながら一定のコンセンサスに至るような、討議的なプロセスにフォーカスしている。

「群衆の知恵」モデルは、多様性をもった参加者が、個々に自律していて、まわりの人々の考えに影響を受けないことが前提となっている。参加者がお互いに影響を与え、同質なグループができあがってしまうと、結果がゆがめられてしまうからだ。しかし、現実には、参加者はお互いに影響を与えあうため、「群集の知恵」モデルは問題をかかえている。

加えて、「群集の知恵」モデルは、技術的に、個別のアウトプットを数値として平均化できる質量推測/市場予測/オッズのような、客観データにしか適用できない。政治的オピニオンのような主観的なものに「群集の知恵」モデルを使うのは間違いだし、Wikipediaをこれで説明しようとするのも適切ではない。

Wikipediaを説明するのに適しているのは(「群集の知恵」モデルよりも古典的な)「集団的知性」のモデルである。これは、すべての知識を持っているメンバーはおらず、個々人が断片的な知識しか持ち合わせていない状態で、メンバーによってもたらされた知識に、他のメンバーが自由にアクセスしながら、多様なメンバーが協力して世界の理解を洗練させてゆくモデルだ。

The Wisdom of Crowds model focuses on isolated inputs: the Collective Intelligence model focuses on the process of knowledge production. The gradual refinement of the Wikipedia would be an example of collective intelligence at work.

「群集の知恵」モデルは独立した入力にフォーカスし、「集団的知性」モデルは知識生成のプロセスにフォーカスしている。「集団的知性」モデルの働きは、Wikipediaの漸進的な進化に見ることができる。(要約終了)

(追記:邦訳「Collective Intelligence vs. The Wisdom of Crowds」で全文の翻訳が公開されています。)

…ということらしい。この議論のあとは、ゲームに「群集の知恵」モデルを適用した場合と、「集団的知性」モデルを適応した場合とで、ゲームデザインがいかに大きく異なるかが述べられています。

「群集の知恵」モデルの適用範囲がとても狭いというのは意外でした。ウェブのみならず、技術、芸術、ビジネス、政治のさまざまな分野で「集合知」が話題になり、ブームになっています。「集合知」の議論はとても魅力的です。でも、具体的モデルが不明確なままだと、そのうち現実とのギャップに遭遇し、失望を生むかもしれない。地に足のついた議論が必要だと、自戒を込めて思いました。

ロボット:実在の女性そっくり 映画「サロゲート」の時代到来も間近?


毎日より

 大阪大基礎工学研究科の石黒浩教授と、ATR知能ロボティクス研究所(京都府精華町)が、実在の人間と同じ外見を持ち遠隔操作ができるロボット「ジェミノイドF」を開発、3日、製造販売を手がける「ココロ」(本社・東京都羽村市)とともに発表した。笑ったり怒ったり複雑な顔の表情も表現でき、分身ロボットをテーマに今年1月公開された近未来映画「サロゲート」さながらのリアルさ。5月にも東大病院で患者とのコミュニケーション手段として試験導入されるという。

 石黒教授とATRによるグローバルCOEプログラム「認知脳理解に基づく未来工学創成」の成果。ロボットは「ジェミノイドF」と名づけられ、女性の形で大きさは座った状態で高さ140センチ、重さ30キロ。歩くことはできないものの、みけんや、目、口、あご、肩など上半身の9カ所を空気圧の力で動かすことができる。表情のほか、首の角度を変えたり、お辞儀もできる。遠隔地にいる操作者が、ロボット自身の表情やロボット正面の状況を画面に写し出すコンピューターに向かって話しかけると、音声と操作者の表情などがインターネット回線経由でロボットに伝わり、同時進行で再現される。

 記者会見は大阪市北区のビル会議室で行われ、ロボットのモデルになった実在の女性と「ジェミノイドF」が対談。モデルの女性は自分とそっくりのロボットから「趣味は何ですか」などの質問を受け、「まるで妹ができたみたい」とびっくり。また、モデルの女性は操作用パソコンの席に座って自身の「分身」の操作も体験。ロボットが隣の女性に髪の毛などをなでられると「まるで自分がなでられているような錯覚を感じます」と話した。

 石黒教授は06年にも自分と外見が同じロボットを開発。今回のロボットは、実在する人間の遠隔操作型ロボットとしては2代目となる。初代機がロボットの後方に冷蔵庫くらいの大きさの設備が必要だったのに比べ、今回のロボットではそれらの設備を体内に収めることに成功し、軽量化を実現。価格も初代機の約3000万円から大幅にダウンし、「ACTROID-F」の名で1体約1000万円で、50体を目標に博物館や病院、企業などに販売するという。

パラパラめくって丸ごとスキャン 東大の高速複写機


NIKKEIより

本をパラパラとめくるだけで内容を高速に読み取れる東京大学の研究チームが開発した特殊な複写機が世界中から注目されている。紹介映像が動画共有サイト「ユーチューブ」で大ヒット。アクセス件数は投稿してわずか1週間余りで36万件を超えた。民間企業とも共同開発の話が進んでいる。予想外の反響に研究チームは「ネットの反応は研究開発を続けるべきかどうかの判断に役立つ」と話している。

東京大学の研究チームが開発した高速複写機の映像(提供:東大の石川正俊教授・渡辺義浩特任助教)
 注目されているのは、本の内容を短時間でデジタルデータに変換する装置で、石川正俊教授と渡辺義浩特任助教らの研究チームが開発した。本を持ってページをパラパラめくり、その様子を上から高速カメラで撮影する。1秒間に500枚の画像を撮影しながら、同時に赤外線レーザーを当てて動くページとの距離を測定していく。250ページの本なら1分程度で撮影できる。

 研究チームは動く紙の形状を数式で表した計算モデルを考案。このモデルに、撮影した膨大な画像とレーザーで測定した距離のデータを当てはめて、コンピューターを使って計算し1ページずつ正確に復元する。コンピューター画面にはコピーした立体的な本が出来上がる。

 図書館の貴重な蔵書を電子化する取り組みが進められているほか、電子書籍への関心が高まっているが、現状では原本を複写機などの上に置いて1ページずつ処理しており、手間と時間がかかる。東大の複写機ならば作業が簡単になるので、世界が注目した。


パラパラとめくりながら上から高速カメラで撮影し中身をデジタル化する
 東大の複写機は昨年夏に完成し、新聞報道によって国内外の企業から問い合わせが相次いだ。その後、米国電気電子学会(IEEE)が発行する雑誌の記者が取材し、撮影した動画を3月中旬にユーチューブに投稿。動画が公開されてから1日に数万件のアクセスがあり、1週間程度で36万件を超えた。

 サイト視聴者からは多数のコメントも寄せられている。中には具体的な応用例の提案や、似たような複写システムを考案している米グーグルと比較した意見などもあり、「貴重な意見」(石川教授)という。

 研究者が成果を世に問う方法は論文発表が基本だが、効率的な産学連携の推進が求められる現状では、研究者個人の興味や専門家集団である学会の評価だけで研究の方向性を決めるのは問題もあるという。「世界中が一定の評価をしているサイトでの反応は、科学技術の方向性を決める新しい基準の1つになるのではないか」と石川教授は話している。

http://www.youtube.com/watch?v=tCOXC5PTJj8

オークションの評価をする 評価の見方 評価はここを読みとれ!

all aboutより

評価とは

評価とは、取り引きをしたときのマナーや姿勢などの満足度を、落札者と出品者が相互に採点するシステムです。評価の内容は、取引相手だけでなく、すべての利用者に公開され、ほかの利用者がその人と取引するときの情報となります。

Yahoo! オークションの場合はYahoo! JAPAN IDの右側( )で囲まれた数字が評価ポイントです。

評価ポイントは、落札と出品の両方で受けた評価を足した合計です。そしてよい評価から悪い評価を引いた数字が評価ポイントとなります。ポイントの大きい方がたくさんのよい評価をもらっていることになります。

この評価を見て、「ああ、この人は初心者なんだな」とか、「この人は随分取り引きをしているんだな」とわかることになります。

評価を参考にしよう

入札の際に、出品者の評価を確認するのは、いまや常識。あまりにも評価が低かったり、コメント欄で盛大にトラブル劇を演じている場合などは、よほどのことがない限り、取引をしないほうが安心。また「評価がゼロ、またはゼロに近い」人は、よくわからないので、ちょっと心配。

「評価が多数ついていて、それがみな良い評価の人」と取引をしたいものです。

合計ポイントだけだなく、詳細も見てみましょう。評価の数字の部分をクリックすると悪い評価とよい評価のページでそれぞれの数がわかります。評価のページを表示して、[悪い]マーク下の[詳細]をクリックすると、悪い評価だけを見ることができます。

こんな相手はちょっと心配

●評価0(ゼロ)
●評価が少なく、いいものも悪いものもある
●評価がマイナス(悪い)
●評価は悪くないが、コメント欄の発言が怖い

安全に取引をするならば、上記のような出品者はちょっと心配。

評価がゼロという人は、IDを取り直した場合と、初心者の可能性がありますので、必ずしも悪い人ではありませんが、出品者が評価ゼロの場合は注意しましょう。まったくの初心者が出品している場合もあり、慣れていないことで取引に行き違いが生じる場合があります。

悪い評価は悪い人?

[auction_master]から付けられている悪い評価は、取り引きキャンセルの場合に、自動的にオークションシステムからつけられた評価です。確かに取り引きキャンセルをすること自体、あまりよいことではありませんが、例えばこのような例も。

落札後、商品にキズがあることを出品者から知らされた。それならば「購入したくない」と申し出ると、出品者が「キャンセルをしましょう」と言い、キャンセルになった。その時出品者が[落札者都合で]を選択したので、悪い評価が[auction_master]からつけられた

まさに被害者とも言える内容ですね。直接つけられた評価でもこんな例が。

配送前に商品も確認し、梱包もしっかりして、配達時間指定をして配送したのですが、宅配業者が時間指定を無視。時間以外に訪問したために悪い評価をつけられてしまいました。

災難としか言いようがありません。怒りの矛先をどこに持っていったらよいかわからない内容ですね。下記もそのような例です。

色が気にいらなかった(友だちのパソコンで見ても色はかなり忠実)
バッグのサイズが思ったより小さかった(サイズ表示してあるのに・・・)
サイズが小さくて着られなかった(普通の9号サイズなんですが・・・)
自分のパソコンでは使えなかった(OSバージョンなどは確認の上、と書いたのに・・・)
思ったよりも安っぽかった(100円で落札しておいてそれは・・・)
悪い評価は相手の思いこみや、悪意により一方的につけられてしまうことがあります。悪い評価があるからといって、必ずしも悪い取引相手ではありません。コメントと合わせて内容をよく確認しましょう。

逆に評価をするときはくれぐれも慎重に。慌てて評価をしたり、トラブル時に、取引相手と話し合いするまえに評価をするのはやめましょう。

評価は信用できる?

評価の見方は以上ですが、必ずしも評価が信用できるわけではありません。取り引きする際には充分注意しましょう。

詐欺とヤフーオークションの評価システム

all aboutより

約300万人が利用しているというヤフーオークション。かくいう筆者も1999年の開始当時から利用してきたユーザーの一人でもあります。今まで、数々の商品を出品・落札してきましたが、ついに詐欺に遭ってしまいました! 今回は、詐欺に遭う課程と、遭ってみて初めて気づいたオークションシステムの理不尽さについてご紹介したいと思います。

■ 正規製品を落札
マイクロソフト社のソフトウェアをヤフーオークションで探していた時でした。

一覧表示では、数々の違法製品らしきものが格安で並ぶ中、正規製品は値が張り一目瞭然という状態でした(現在でもそうですね)。俗に「海賊版」と呼ばれる違法コピー製品は、販売すると「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」に問われる可能性のある『著作権法』に違反してしまいます。「インターネットならば匿名だから捕まらない」と思っているのか、ヤフーオークションでは海賊版の出品が後を絶ちません。ですが、インターネットはそこまで無法地帯ではありません。よほどの強者ハッカーでも無い限り、確実に摘発されてしまいます。実際、過去にもたくさん逮捕者が出ています。購入すること自体に罰則はありませんが、証拠品押収のための家宅捜索を受ける可能性もあります。

売るのはもちろん、買うことにも相当のリスクがありますから、手を出すべきではありません。

筆者はもちろん正規品を買うべく探していたのですが、「非海賊版!認証必要!」というタイトルのオークションを発見しました。内容を見ると「海賊版や違法ではない」「マイクロソフト社より正式にライセンスを受けている」とのこと。ちょっと値段が安すぎましたが、掘り出し物があるのもオークションの常。タイトルから内容まで合法であると謳っていたので落札しました。すぐに振込先を知らせるメールが来ましたので、代金を指定口座へ振り込み、製品の到着を待っていました。

 詐欺に遭う
数日後、普通郵便で到着した製品を見て愕然。茶封筒の中に、コピー用紙に包まれたCDが1枚入っていただけでした。CDは表面が真っ白なCD-Rで、ケースにも入っておらず、梱包も粗悪でした。シリアルナンバーはメールで届きました。

どうみてもライセンスを受けた正規製品には見えません。確認のためインストールしてみると、あるはずのアクティべーション認証がありません。ソフトウェアは正常に動作しますが、業務で違法コピー品を使うわけにもいきません。

おかしいと思いマイクロソフト社に問い合わせをすると、この製品は違法製品との回答が!……そう、海賊版を正規品と偽った詐欺だったのです!

教えてもらった電話番号はケータイの番号で、何度電話をしても留守電になり連絡がとれません。メールでも何度か連絡するも返事はありません。

他の人が入札しないように「評価」(ヤフーオークションでは取引相手に対して5段階の評価とコメントを付けることができる)で、当然ながら『非常に悪い』をつけ、コメントに違法製品であること、そして返金希望の旨を書き込みました。連絡も全く取れませんので当然の措置です。ところが事態はとんでもない方向へ……。

 なぜか自分も悪者に!
「評価」をしてからまもなく、相手からも私に対する「評価」が来ました。そう、相手は私のメールを読んでおきながら無視していたのです! そして、自分が騙しておきながら、筆者に対する評価として『非常に悪い』をつけたのです!


逆ギレで悪い評価を入れられ、積み重ねてきた信用に傷を付けられ…
そこで再度返答を書こうとすると……できません!なんと相手の評価が「利用制限中」となり、全く見られなくなっているではありませんか!

 評価システムの理不尽
これは詐欺を指摘した筆者への逆ギレ行為に他なりません。報復攻撃をすべく、筆者に悪い評価を残した後に、自らのヤフージャパンIDを削除したため、筆者の評価に「悪い」だけが残る結果になってしまったのです。

ヤフーオークションでは、ヤフーの全サービスが利用できるヤフージャパンIDを利用しているのですが、ヤフージャパンIDを削除するとそのIDに対する評価や取引履歴が一切見られなくなってしまいます。

しかしながら、筆者の「評価」には『非常に悪い』という評価がしっかり残っており、しかもそのコメントが一切消えてしまっているのです! 

ヤフーオークションでは、入札する前に「評価」でその人の取引履歴をみて、信頼できるかどうかを判断する人がほとんどだと思いますが、筆者のケースの場合、どのような経緯で『非常に悪い』が付けられたのかが全くわからなくなってしまったのです。

詐欺の被害者であるはずが、悪意のある出品者に『非常に悪い』という全く根拠のない評価を付けられ、それを見る第三者にはそのことをしるすべがないのです! これは理不尽としか言いようがありません!

 補償を受けるのは超面倒

ここで問題が2つになりました。

【問題1】 詐欺により違法製品をつかまされたこと。
【問題2】「非常に悪い」という評価が自分についてしまったこと。
問題1の詐欺に関してですが、今までもニュース等で報じられてきたように、ネットオークション最大の問題です。。対策として現在、ヤフーオークションでは、詐欺等の被害に遭い金品をだまし取られた場合、最高50万円まで補償してくれる制度があります。

しかし、この補償制度は完全にユーザーの損失を補填してくれるわけではありません。5000円以上の取引しか対象になりませんし、補償金は支払金額の80%です。また、補償を得るためには数々の条件をクリアして、なおかつ煩雑な手続きを経なければならず「超」がつくほど面倒。自動車事故の保険金を請求するよりも何倍も大変な作業だと思います。(→補償制度についての詳細)

いくつか例を挙げると、相手への内容証明郵便の発送、警察への被害届の提出などです。相手の氏名・住所・電話番号を確認せずに取引を行った場合は補償の対象外となってしまいます。

ちなみに、今回の出品者の場合、最初に来たメールには銀行口座情報と○○という名字しか書いてなく、住所や電話番号はありませんでした。筆者はそれらを要求するメールを送り、返信には住所・電話番号がありました。

今回は被害額が少なかったのと、手続きが煩雑であったため、補償の請求や警察への被害届は出しませんでした。

 ヤフーは何もしてくれない
問題2の「評価」に関してですが、この件については、詐欺行為云々ではなく完全にヤフーオークションのシステムの問題ですので、カスタマーサポートに何度かメールを送り問い合わせてみました。しかし、担当者からの返答は、全く的を射ておらず、「完全に当事者同士の責任で行なうことになって」いる、「当事者間でお話し合い」して欲しい、という内容ばかりで、「評価を削除できないのなら、コメントを表示して欲しい」という要望に対しても、「評価を削除することはできません。」という回答が繰り返されるだけでした。前後の文も毎回同じで、ただフォーマットをコピペ(コピー&ペースト)しているような印象を受けました。

いずれのメールにも「評価システムは、Yahoo!オークション・コミュニティーに無責任な人間が参加したり、詐欺まがいの入札が横行するのを防止するために機能しています。」という文章がありましたが、詐欺の被害者が悪い評価を受けるのでは公平な評価システムとは言えないのではないでしょうか?

この点について、ヤフージャパンに取材したところ、「評価システムは、オークションのデータベースとヤフージャパンIDのデータベースの両方を利用しており、ヤフージャパンIDが削除されるとデータベースを参照できなくなるためコメントだけが表示されなくなる」と評価システムの不備は認めたものの「両方のデータベースを参照している都合上、簡単にシステムを修正できない」そうで「評価システムを改善する予定はない(2004年9月13日現在)」とのことでした。

評価を公平なものとするためには、さし当たって以下のいずれかの対策をとる必要があると考えられます。

削除されたIDによってなされた評価は、コメントだけでなく評価も削除する。
IDが削除されても、評価とコメントはすべて表示させる。
いずれにしろ、評価だけを残し、コメントを非表示にするという現行の評価システムはあまりに不公平です。早期の改善を望みます。

 入札者は要注意
ヤフーオークションに補償制度ができ、参加者の本人確認をするようになり、安全な取引に関する情報をヤフーが積極的に開示する(利用者にはメール等で定期的に情報を送っている)ようになり、ヤフー側も詐欺行為撲滅のためにあの手この手を打ってきたのも事実です。

しかし、300万ユーザーという大きなコミュニティーに成長した今、現実の社会同様、悪意のあるユーザーとの「いたちごっこ」になってしまっている事実は否めません。

最終的には、お金を支払う入札者が、被害に遭わないように十二分にチェックをし、少しでも怪しい場合には取引するか否かを慎重に検討するしかないように思います。

ヤフージャパンによると、優良な評価を持つIDのパスワードを不正に入手してIDを乗っ取り、犯罪を行うケースも増えてきているそうです。評価だけで信頼するのではなく、相手の氏名・住所・電話番号をきちんと確認することは不可欠です。

 出品者も要注意
これまで商品を購入する入札者の危険性についてご紹介してきましたが、品物を売りに出す出品者に危険はないのかと言えば、そうとも言えません。

過去の取引で不満を持った人やその関係者、ひいてはライバル業者などによる、「ID潰し」や「評価潰し」なる悪質行為があります。これは、落札する意志がないのに高額で入札・落札し後はなしのつぶてをする、というオークションの妨害行為です。さらには、落札者が出品者の評価ができることから、商品を購入していないにも関わらず不当な評価をつけ、出品者の信頼を失墜される悪質行為に及ぶことも多く、いずれの場合も、出品者は今まで培ってきた評価(信頼)を捨てるしかないのが現状です。

出品者の中には、取引を出品者に有利になるような条件や要求を落札者に課すケースもあります。良識的かつ思いやりのある態度で、双方満足のできる取引を心がける必要があります。

 でもオークションは便利!
ヤフーオークションのシステムの欠点と、危険性について語ってきましたが、それでも筆者はオークションを利用し続けています。無店舗で誰でも商品が販売できる機会が得られ、数多くの出品の中から安く商品が買えるというメリットは、リスクを考慮しても余りあると評価しているからです。

入札者にしても出品者にしても、ポイントをきちんと押さえれば安全かつ満足のいく取引ができることもまた事実です。評価数(取引回数)が6000以上もあるユーザーで、悪い評価が1件もないという人を先日見かけました。

実際の店舗でも偽ブランド品を販売したり、悪質商法を行うところもあるわけで、ネットオークションが危険というわけでは別段ありません。ヤフーオークションのガイドラインや「確認しよう!7つのポイント」などをきちんと実行しておトクにオークションを楽しみましょう!

文字が並んでいるはずなのに線のように見える

文字が並んでいるはずなのに線のように見える——そんな文字列が、2ちゃんねるで話題だ。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1004/06/news072.html

厂下广卞廿士十亠卉半与本二上旦

 こんな文字列が、「文字ではなく線に見える」と、2ちゃんねるなどで話題になっている。

厂下广卞廿士十亠卉半与本二上旦

厂下广卞廿士十亠卉半与本二上旦

厂下广卞廿士十亠卉半与本二上旦

 ——と並べると、斜め線が並んでいるようにも。

厂下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下

 ——と書けば、波を打っているように見えてくる。

 2ちゃんねるではこのほか、

猫マナー猫マナー猫マナー猫マナー猫マナー猫マナー

 ——など、繰り返して書くことで文字が傾いたり波打って見えたりする事例が紹介され、「美しい」「すごい」などと話題になっている。

口コミサイト・評判情報


私がアマゾンレビューを読む際に気をつけているいくつかのこと

【はじめに】

◆今日はちょこっと趣向を変えて、私たちがアマゾンで本を購入する時に参考する(しませんか(汗)?)「アマゾンカスタマーレビュー」(以下「レビュー」)について、私が思っている事を書き留めておこうかと。

実はワタクシ、ブログを始めるまでは結構真面目に、書評というかCD評を(笑)アマゾンに書いていた時期がありました。

ただ、自分のスキルが低かったせいか、改行が上手くいかなかったり、今のブログそのままに「文が長すぎて(笑)」弾かれたりということもしょっちゅうあって。

結局はこのライブドアブログに引越し、内容も書評に変わり、現在に至っているワケなんですが。


◆楽天その他のサイト経由で本を紹介されている方もいらっしゃるとはいえ、今現在、ネットでの本の売上高なら、アマゾンがダントツではないかと(参考:「アマゾン、脱・取次の激流——即宅配へ自前で在庫、物流センター巨大化。2005/10/12, 日経流通新聞MJ」)。

それだけにアマゾンの商品ページにはさまざまな思惑がうごめいている、と感じています。

ヘビーユーザーの方なら当たり前のことかも知れませんけど、一応備忘録代わりに・・・。

いつも応援ありがとうございます!


【あまり参考にしない方がいいレビュアーとは?】

◆アマゾンの商品ページのレビューを見る際、以下のようなレビュアーのレビュー内容については、要注意です。

■書いたレビューがそれ1つだけ

◆レビュアーの名前をクリックすると、レビュアーランキングと、レビューの総数が出ます。

ここでレビューが1つしかない場合には、私の場合華麗にスルー(笑)。

例外もあるとは思いますが、それだけしかないレビューを信用するのはあまりに危険です。

どんなに褒めていてもクソミソにけなしていても、私は基本的には判断基準には含めません。

もちろん、すでにその本を自分が読んでいれば、妥当性も見当がつくのでしょうけど、予備知識なしで「単独レビュー」を信用するのはちょっとリスキーかと、

なお、2つ以上レビューがある場合には、次に従います。


■特定の著者に偏ったレビューがほとんど

◆2つ以上のレビューがあることがわかった場合は、全●●件のレビューを見るをクリック!

ここでそのレビュアーの書いたレビューが出てきますが、本の画像とともに、著者名も表示されます。

レビュー数が一桁の場合にたまに見受けられるのが、特定の著者のみ(ばかり)レビューしているケース。

これもやはり、褒めていてもけなしていても要注意!

仕込みか、イヤガラセの可能性が考えられます。

もちろん、熱烈なファンが純粋なキモチで応援しているケースもありますが、そもそも「熱烈なファン」である時点で、バイアスがかかっていそうですし(汗)。


■特定の出版社に偏ったレビューがほとんど

◆上記のケースの「出版社バージョン」です。

こちらはまだけなしまくるケースは見たことが無いのですが、同じ出版社の本「だけ」5つ星をつけているレビューには何度か遭遇した事があります。

・・・これは出版社さんの仕込みですかね(汗)。

いや、特定の出版社の熱烈なファンという可能性もあるんですが(笑)。


【参考にしたいレビュアーとは?】

◆今度は、上とは逆に「参考にしたいレビュアー」です。

■「ベスト●●レビュアー」等に選ばれている

◆これはもう、レビューの多さと「参考になった」票のおかげで、かなりの信頼感が出てしまいますよね。

ちなみに、「ベスト10」でこんな感じです。

ついでに「50位近辺」と「100位近辺」も。

とりあえずこの辺りのクラスのレビュアーなら信じたいところです(笑)。


■そのレビュアーのレビューに「参考になった」票が集まっている

◆過去に「賛否両論の本」のレビューを書いていると、どっちに転んでも半分は「参考にならない」とされてしまっている可能性はあるのですが、それでも、信用に足るレビュアーであれば、全体としてみれば、「参考になった」票が多く集まっているものです。

そういうレビュアーが見つかれば、お目当ての本のレビューも、そのレビュアーのものをファーストチョイスします。


■そのレビュアーの「他の本のレビュー」に同意できる

◆私の場合、ある程度本を読んでいるので、そのレビュアーの過去のレビューに知っている本が含まれている事があります。

そのレビューを読んで同意できるか否か。

それを信じてハズレたとしても、それはもうしょうがないです。


【それでも見抜けないケースなど】

◆これはちょっとレアなケースなので参考程度で。

最近、何人かのお知り合いさんにご報告した例で、「満点評価のレビューが異様に多く、かつそれらに"参考になった"票が多数寄せられている本」というものがありました。

たまたま私はその本を読んでおり、感想としては、「そこまで高評価される本ではない」、と言うのが自分なりの結論(注:当ブログではご紹介しておりません)。

そこで、それらの高評価のレビューをしたレビュアーを、念入りにチェックしてみました。


◆すると、「レビューが一つだけ」というレビュアーを除くと、上記で挙げた「参考にならないレビュアー」のポイントは一応すべてクリア。

「レビューは3つ以上」

「特定の著者や出版社の傾向もない」

これはどう考えても、「普通のレビュアー」ですよ。


◆しかし、さらにそれらのレビュアーを調べていくと、面白いことに気が付きました。

レビュアーがその本をレビューした日付けはまちまちなんですが、「レビュアーごとに、その本のレビューの日付けと、他の本のレビューの日付けがみな同じ」(汗)。

つまり、「Aさんの3つのレビューは皆、6月30日、Bさんの3つのレビューは皆、7月2日」とかそんな感じなんです。


◆おまけに、該当の本の内容と多少なりとも関連性のある本をレビューしているものが多いので、正直、日付けの事に気が付かなかったら、「あぁ、●●に興味のある人がレビューを書いたんだな」程度にしか思いようがありません。

仕込みだとしたら、かなり高度です。

しかも、それらの満点評価に対しても、数多くの「参考になった」票がついているわけですから、そりゃーこのアマゾンのページ見た人は「買おうか」、という気になりますわな。


◆その後さすがに実際に購入した人から反感を買ったようで、その本には、星1つの評価のレビューもポツポツと投稿されるようになりました。

するととある力が働いたらしく、星1つのレビューの中にこんなフレーズが。
ちなみに1つ星をつけたら3時間で17件の「このレビューは参考になりましたか?」「いいえ」の評価をもらいました。ご参考まで。

要は、少なくともそれだけの数のアカウントユーザーが、待機(?)しているという(汗)。

こうなると、アマゾンのレビュー欄を戦場とした、ちょっとした争いですね(汗)。

(注:なお、無名の著者サンの出したこの本が、「アマゾンのランキングで何位になったか」については、真似する人が出ると困るので内緒です)


【感想など】

◆・・・と、ここまで書いといてアレですが、実は、私以外のアマゾンで本を買われる方が、どれくらい細かく商品ページをご覧になっているのか、よくわかっておりません。

ちなみに、こちとらブログで記事を書く関係上、多少ぁゃιぃ本であっても、結構買っちゃってます。

結果、本が届いてパラパラ見て、そのまま積読状態とかになったりすることもあるんですが(汗)。


◆ですから逆に、本を買う機会の少ない学生さんの方が、私なんかより余程じっくりアマゾンをチェックしている可能性もあります。

「レビューも全部読むし、そのレビュアーも全員調べてます!」なんて方にしてみたら、今回のこの記事は、大甘ですね(汗)。

そういう方がいらっしゃったら、コメントおながいします。

色々作戦練りましょう(爆)。


◆なお、私は今回とりあげた「仕込みまがい」のレビューを真っ向から否定しているのではありません。

そもそも、法に違反しているわけではないですし、それ以前に今回書いた内容も、あくまでわたしの「憶測」ですから(笑)。

いつも、レビュー名を変えて(必然的にレビュー数は1になる)、真摯にアマゾンにレビューを投稿されている方もいらっしゃるかもしれませんし、もしそういう方がいらっしゃったら、失礼な記事だったと思います(気を悪くされたらスイマセン)。


◆ただ、個人的には、むしろ、(自分の)商品のセールスページをより良くしようとする企業努力だけ(?)は見習いたいな、と。

小飼 弾さんも書かれているように、「献本しておいてアマゾンにページがない」という方が、書評ブロガーとしてはよほど痛いです(私は献本関係ないですね(笑))。

どんなにブロガーが、アマゾンに読者さんを誘導しても、そこにページがなかったり(それじゃ送り込めないって(笑))、商品ページが貧弱だと、読者さんの購買意欲も下がって当然。

一言いわせて頂くなら、「とりあえず、商品説明ぐらいつけといて〜!」(笑)

というワケで、今後も私は、アマゾンワールドにどっぷり浸かるのでありました・・・。