産経ニュース(2010.12.8)
宝くじに当せんするような低い確率を主観的に高く見積もってしまう「ワクワク感」や、逆に高い確率を低く見積もる「ハラハラ感」の強さに脳内の神経伝達物質ドーパミンが関与していることが、放射線医学総合研究所(千葉市)などのチームの研究で分かった。8日付の米科学誌に掲載された。
チームは20~30代の男性を対象に宝くじの当せん確率をどのように見積もるか検証。多くの人は経済理論などで提唱されている通り、低い当せん確率は高く、高い確率は低く見積もる傾向にあった。
この際、陽電子放射断層撮影装置(PET)を使って、脳内のドーパミン受容体を調べたところ、大脳の線条体という部位にある特定の受容体の密度が低い人ほど、低い確率を高く見積もったり、高い確率を低く見積もったりする傾向の強さが見られた。