■ cookpad
そもそも料理レシピは料理雑誌にも料理本にも載っている。もちろんネット上にもある。なのに、女性はなぜクックパッドに行くのか。運営元の佐野陽光社長に聞いた。
「料理を作る人というのは、たくさんの人に、おいしいね、と言ってもらいたいんです。それをサイトへの投稿という形で、簡単に楽しくできるようにしているんです」
つまり、多くの人に“おいしい”と言われたい女性の心理を、うまく捉えたサイトなのだ。実際、投稿されたレシピを使って調理したユーザーの写真付きレポートが、数十件単位でアップされることも。
「さらに加えて、レシピを探すユーザーのために、検索機能に徹底してこだわりました」
例えば、白菜で検索する。だが、白菜を使った料理が出てくるだけではない。なぜ、白菜と入れたか、まで考えるのがクックパッド。導き出される仮説は、「冷蔵庫にたくさん白菜があるからでは…?」。だから、大量に白菜を使うレシピが出る。ユーザーは、ドンピシャのレシピに出会える確率が高まる。
「アクセスのピーク時間は16時。すばやく的確な情報が手に入らないと、忙しい女性ユーザーには使ってもらえません」
レスポンスも驚くほど早い。忙しいユーザーのために、レスポンス向上に1998年の開設以来こだわってきた。目標は0.2秒。検索機能も自社で開発。実は背景にあるのは、高度なテクノロジーだ。ユーザーニーズの分析にも先端技術が使われる。料理がテーマのやさしいサイトと思いきや、技術をベースにした骨太サイトなのだ。
誰でもレシピを投稿でき、50万件ものレシピから、自分の調理レベルや調理環境に合ったレシピが探せる。これは本にも他のサイトにもない醍醐味。だから今日も女性はクックパッドに向かうのだ。
(R25編集部)