2010年8月30日月曜日

アメリカ人男性、ゲーム中毒になったとして韓国のゲーム会社を訴える

らばQ(2010.8.29)

何かにつけアメリカは訴訟を起こすことが多い国ではありますが、ハワイの男性が韓国の有名ゲーム会社を訴えたことで成り行きが注目されています。

ゲームをやりすぎて中毒となり、お風呂も入れない、着替えも出来ない、日中に起きることも出来ないというのが訴訟の理由です。

ゲームは2003年にリリースされたオンラインRPGのリネージュ2で、開発は韓国のNCSoft Corp社。

訴えたのは障害を持つ退役軍人のクレイグ・スモールウッドさん(51歳)。このゲームによって精神的な苦痛を受けたと言うもので、朝起きる、着替える、洗う、家族や友人とコミュニケーションをはかるといった通常の生活を送れなくなり、その責任はゲーム会社にあると訴えたのです。

申し立てによると、スモールウッドさんは2004年から2009年の間に2万時間以上をゲームに費やし、3週間の入院を要し、現在では週に3度のカウンセリング治療などが必要になったとしています。

現在でもゲームをしなければいけないという強迫観念に陥ると言い、そういったことに対しての明確な警告がゲーム側にはなく、あらかじめ中毒に陥る危険性を知らされていればゲームを買うことはなかったと主張しています。

以前からMMORPGを初めとするオンラインゲームの中毒性に対して問題視されていましたが、この訴訟の結果次第では同様の訴訟が相次ぐ可能性もあり、裁判の行方が注目されているようです。

Video game firm sued over addiction

2010年8月19日木曜日

犬、猫、ウサギ……SNSに動物会員が増加 問題も

CNN.co.jp(2010.8.6)


 米大手ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のフェースブックに、ペットの名前で参加する人が増えている。

猫の「シーバ」の飼い主で、英バーミンガムに住むカースティ・ワーロールさんもその1人。9月にシーバのアカウントを開設し、日記をつけたり写真を公開したりしている。「シーバ・リンガムは、パパとママがベジタリアンの食事しかしないので憤慨しています。肉はどこよ!」といった具合だ。

ワーロールさんは自分のアカウントを開設していない。自分のような猫を大好きな友達とやり取りするには、シーバのアカウントを使える方が楽しいという。

正確な数字は不明だが、SNSでペットの名をかたる飼い主は増えており、フェースブックだけで、犬や猫、鳥、ハムスター、フェレット、亀、魚、ウサギといったペットのプロフィールが少なくとも数千はある。

もっとも、フェースブックによるとこれは利用規約に違反した使い方だ。「フェースブックのユーザーは、実在する友達や実世界の知人と交流したいと思っている。他人またはほかのものになりすましたアカウントはこの環境を乱しかねないため、フェースブックではペットのプロフィールをでっち上げることは認めていない」(同社広報)

フェースブックを使わなくても、犬や猫、ウサギ専用などのSNSは存在する。しかしウサギの「ネスレ」の名でフェースブックを利用しているジェシカ・フレイさんは、ペットを中心に1000人(匹)以上の友達がいるフェースブックは離れがたいと話す。

中にはアカウントを閉鎖されたウサギ友達もいるといい、「実際にやっているのがペットでないことはみんな分かっている。何の害もないのに(アカウント閉鎖は)馬鹿げている」とフレイさんは憤慨する。また、珍しい動物と暮らす人にとっては、病気などの情報を交換する貴重な手段にもなるという。

ペットのプロフィールを削除しているかどうかを照会したが、フェースブックから回答は得られなかった。

保守派グループが「Digg」を操作--米ニュースサイト報道

cnet Japan(2010.8.9)

 進歩的なオンラインニュースマガジン「AlterNet」は、米国時間8月5日に掲載した記事で、ソーシャルニュースサイト「Digg」を利用している保守的なスーパーユーザーのグループ「Digg Patriots」に潜入した1年にわたる「覆面調査」の詳細を伝えている。Digg Patriotsは、結束して投票することにより、Diggのトップページを飾る記事を操作しているという。

 AlterNetの記事は、Digg Patriotsの100人あまりのメンバーが用いている戦術について詳しく述べている。記事によると、Digg Patriotsは「Yahoo! Groups」のサイトを通じて連絡を取り合っており、こうしたやり方は2009年初頭から続いているという。

 Digg Patriotsのメンバーは、Diggのトップページと「Upcoming(新着記事)」セクションからリベラルまたは反保守的と思われる記事を選び出す。AlterNetによると、それからメンバーにグループメッセージが送られ、Diggの「bury(埋める)」オプションを利用して、そういった記事がトップページに掲載されないようにしたり、すでにトップページに掲載されている場合はトップページから消えるようにしたりするという。調査中に取られたburyを指示するメールのスクリーンショットからは、グループの作戦が大いに功を奏したことがうかがえる。

 Diggのトップページには、大量のトラフィックをサイトに誘導する力がある。こうした操作の標的になりやすいのもそのためだ。Diggは長年にわたってアルゴリズムを調整してきた。Diggのアルゴリズムは厳重に守られた企業秘密であり、ユーザーが投稿した最新記事が表示されるUpcomingセクションからトップページに記事を昇格させるかどうかを決定する。決定の際には、投票のペース、投票者およびその位置情報、投稿したユーザーの友人数など、多くの要素が考慮されている。

 AlterNetの記事は、Digg Patriotsの作戦が至難の業であったことを大きく取り上げている。グループのメンバーの多くは、新しいIPアドレスを取得するためにモデムをリセットしたり、Diggの行動フィルタに引っ掛からないように複数のアクティブアカウントを登録および維持したりするなど、アカウントの削除や無効化を避けるためにあらゆる手を尽くさなければならなかった。

 AlterNetが指摘しているように、Diggの次期版(米CNETでは7月に目にすることができた)にはbury機能が一切なく、こうした行為に歯止めをかけることができそうだ。Diggは、未登録ユーザーが投票できるようにする計画も立てており、さらに、メインとなるトップページではなく、パーソナライズ化されたニュースページに力を入れようとしている。AlterNetの記事によると、Digg Patriotsはこれまで、Diggのトップページを主要なターゲットにしてきたという。

 太平洋夏時間午後2時38分更新:Diggの創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるKevin Rose氏は、AlterNetの記事が詳述している方法について(「Twitter」で)次のように述べている。「防ぐのは困難だ。われわれは常にアルゴリズムを微調整している。2週間後には『new.digg.com』で新しいアルゴリズムを導入する」

入札権利を買う!新しいオークションサービス「ペニーオークション」の仕組みを全解剖


MarkeZine(2010.8.10)

シャア専用ラーメン


COOKPAD

Amazonと楽天ならなぜamazonを使うのか

ニュース速報BIP(2010.8.17)

■ 商品・品揃え
アマゾンでしか売っていないから
本とかゲームはアマゾン,食い物は楽天
でも楽天でしかうっていないものがある
自転車部品の取り扱い増えてきたのもありがたい
漫画とゲームとPC機器と日用雑貨を同時にしかも安く買える店なんて楽天にないから

■ 価格・ポイントサービス
安い方を使う
アマゾンにあるものは大体楽天より安い
ポイントのたまり方 楽天>>>>>>>>>>Amazon
ポイントキャンペーンのときは楽天の方が結構安いこともあるから時々楽天を使う
最近のアマゾンはポイント付かないからポイント付く日は楽天の法が安い場合もある

■ インターフェース
見やすい
楽天はごちゃごちゃして見づらい
楽天はごちゃごちゃしているイメージ
amazonの落ち着いた配色を楽天も見習って欲しい
楽天はいろんなものに手を出しすぎてごちゃごちゃし過ぎだと思う
アマゾン以外の通販サイトってサイトの作りがショボイところが多過ぎだろう

■ 検索サービス
検索精度
検索がダメだし,店選ぶの面倒すぎ,比べられるものじゃない

■ 配送サービス
早い
送料無料
コンビニ配達
徒歩2分でローソン
シンプルさ,安さ,速さ

■ 梱包サービス
段ボールの大きさ
アマゾンは機械類も丁寧に梱包してくれる
CD1枚で段ボール使うんじゃねーよってのはある
ひとつだけ文句を言うなら小さな商品一つでも段ボールでおくってくることか

■ メールサービス
楽天はスパムを送ってくる
アマゾンはスパムを送ってこない
楽天ってなんで配信停止?みたいなのしてもメールくるの?
楽天は重要なメールとスパムメールを同じアドレスから送ってくるからブロックできん

■ イメージ
空気感
信頼・安心
amazonの信頼度
一番は信用だろう
楽天はなんかイメージ的に嫌
しかしamazon見てるときって幸せだよな
何を買おうか考えているときが至高だな ポトったら後悔するんだが
なんか楽天は抵抗あるんだよな Amazonも昔抵抗あったはずだけどもう平気になった

■ その他
両方使う
価格.comとamazonと楽天はこれで1セットでしょ

「mixi」アクセス障害 「インフラ寸断」2102万人 代替手段持たず…難民

SankeiBiz(8月19日)

 10日夕から12日未明にかけ、国内最大級のSNS「mixi」がアクセス障害に陥り、登録者2102万人(7月末現在)が「インフラ寸断」に見舞われた。イベントの開催やグッズの譲渡など多目的に使用していながら、代替通信手段を持たないユーザーもいたためだ。

 「このまま障害が続いてイベント当日になったら、と考えるとゾッとした」。mixiを通じて音楽愛好家による演奏会を主催する埼玉県の自営業の男性(29)はこう振り返る。男性のコミュニティーでは14、15日に演奏会を控えていた。約2600人が所属する大所帯で、mixi以外の連絡先を確保していなかったのだ。

 SNSは、メールアドレスや電話番号を知らなくても、互いにページにアクセスし合うなどして気軽に連絡できるため、連絡先を交換しないケースが少なくない。「参加者に安心感を持ってもらうために、障害時に復旧の見通しを伝えるツールが欲しい」と訴える男性は今後、外部サイトでの対応も考えているという。

 今回のアクセス障害について、mixiを運営するミクシィ(東京都渋谷区)は「複数のデータキャッシュシステムが、同時に異常終了し、本体への負荷が急増したため」と説明。同システムは、ユーザーがページなどを閲覧する前にデータを先取りして保存し、サーバー本体の負荷を軽減しているが、これがダウンしたため、本体にアクセスが集中してしまった。

 mixiは、アプリの導入など多機能化が進み、利用方法は多岐にわたる。今年に入り、月間PV(ページビュー)は300億を超えることも。

 面識のない別のユーザーとコンサートチケットを購入する約束をしていた神奈川県の会社員の男性(31)は「復旧しなかったら、チケットが入手できなかったかも」と語る。

 また、ゲームの進捗(しんちょく)や友人の日記を頻繁にチェックする「mixi依存」のユーザーもおり、多くが「孤立感は半端なかった」「mixiがなければ、(mixiの友人に)もう会えないかもしれないと思った」などと振り返っている。

 メディアジャーナリストの津田大介さん(36)は「信頼できる相手なら早めに連絡先を確保しておくのがいい。ひとつのSNSのIDだけでなく、複数を持っておくといざという事態への備えになる」とアドバイスしている。(織田淳嗣)

2010年8月18日水曜日

検索の先にある未来=グーグルCEO

ウォール・ストリート・ジャーナル(2010.8.17)

 一部の目には、米グーグルは最近やや精彩を欠いているように見える。株価は下がり、かつてはグーグルの牙城であった検索事業も、米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の登場と共に、ブラウザー(ウェブ閲覧ソフト)やグーグルの検索ボックスをほとんど必要としない新たなウェブ利用法が興隆しつつある。

 この「アプリ」革命の到来によって、オンライン広告市場におけるグーグルの支配は終わりを告げるかに見えていた。

 だが、それもすべて半年前までのことだ。13日に本紙のインタビューに応じたエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)の話しぶりからは、凋落(ちょうらく)を示す予兆はもちろんのこと、同社が過渡期にあたって危機を迎えている様子さえみじんも感じられなかった。

 その理由の1つは、数日前に同社が、携帯電話事業者がアクティベーション(利用開始手続き)した、グーグルの携帯電話向け基本ソフト(OS)「Android(アンドロイド)」を搭載したスマートフォンの数が推計20万台に達したと公表したことだ。その数は、わずか3カ月前と比較して倍増している。

 今年に入ってから、アンドロイド携帯の販売台数はアイフォーンを上回る勢いで伸びており、世界的な市場シェアでアップルを上回る日も近いとみられている。

 それもそのはずだ。アップルは大幅な利益を上乗せして携帯電話を販売しているのに対して、グーグルはアンドロイドを端末メーカーに無償で提供している。

 だが心配には及ばない、とシュミットCEOは言う。「数十億人の人がアンドロイド携帯を使用するようになれば、そこから利益を得る方法はいくらでもある。とにかく、わたしを信じてほしい。われわれは、いずれアンドロイドで大きな利益を上げることになるだろう」

 「一般に技術の世界では、有用な基盤を手に入れた者が、利益を得ると言われている」とシュミットCEOは言う。例えば、アイフォーン場合、グーグルは検索収益の一部をアップルに支払わなければならないが、アンドロイドの場合、自分たちが収益の100%を手に入れることができる。シュミットCEOは、その違い1つだけでも、アンドロイドの継続的な開発費用を賄うには十分だと述べる。

 そして2つ目の理由が、近いうちに発表予定の「Chrome(クローム) OS」だ。グーグルは、アンドロイドを用いてスマートフォン市場で成し遂げていることを、クロームOSを用いて多機能端末のタブレットや小型・低価格が売りのネットブックの市場で実現したいと考えている。すなわち、将来的な市場シェアの確保とライバル(OS市場の場合は、マイクロソフト)の打倒だ。

 だが、これらは、さほど簡単に達成できるものなのだろうか。グーグルの株価は今年初めから250ドル(約2万1500円)近くも下がっている。財務の専門家は、なぜグーグルが、株の買い戻しや配当の増額などによって、その潤沢なキャッシュをもっと株主に還元しようとしないのかと、いぶかり始めている。

 たとえ多くのキャッシュがあっても、グーグルの経営を支えるシュミットCEO、創業者のサーゲイ・ブリン氏とラリー・ペイジ氏の3人は、決して採算の取れない奇抜なアイデアに散財しようとするだけではないのかと疑う向きもある。

 米フォーチュン誌は先日、グーグルを「ドル箱企業」と称し、次なるヒット商品を求めて横道にそれることなく、本業で利益を上げることにもっと専念すべきだと述べた。

 だが、シュミットCEOの話しを聞く限り、グーグルにとっての最大の難題には、投資家もまだ気付いていないようだ。つまり、「検索」が時代遅れになりつつある今、グーグルにとって主要な収益源であるオンライン広告市場におけるグーグルの特権を、今後いかに維持していくのか。

 グーグルの検索ボックスと俗に「ググる」と言われる検索行為が、もはやわれわれのオンライン生活の中心ではなくなる日が近づきつつある。そうなったとき、グーグルはどうするのか。

 シュミットCEOもこの点について次のように認める。「検索の未来がどのようなものになるかを現在模索中だ。だが、それは前向きな意味での模索だ。われわれは、まだまだ検索事業にかかわっていきたいと考えている。本当だ。だが、検索処理は、入力作業なしで、ますます自動で行われるようになるとも考えている」

 さらにシュミットCEOは補足して、「利用者がグーグルに望んでいるのは、単に自分たちの質問の答えを出してもらうことではなく、次に何をすべきかまで提案することだ」と述べる。

 例えば、あなたが通りを歩いているとする。グーグルは、あなたに関して収集した情報から「あなたが誰で、誰を大切にしていて、どのような友人を持っているか」について大体知っている。さらに、30センチほどの誤差で、あなたが現在、どのあたりにいるかも分かっている。この先の可能性については、シュミットCEOはユーザー次第だと述べる。

 例えば、あなたが牛乳を必要としていて、近くに牛乳を販売している店があった場合、グーグルのシステムがそれを通知してくれる。あるいは、貴重な競馬のポスターをコレクションしている場合、それを販売している店の近くを通りかかったら、それを教えてくれたり、19世紀に実際に起こった殺人事件に関する記事を読んでいた場合、その殺人現場の付近を通りかかったら、それを教えてくれるといった具合だ。

 シュミットCEOは、自分が必要だと意識していなかった情報をパワフルな携帯端末が教えてくれる時代は、もうすぐそこまで来ていると述べる。

 「新聞の魅力は、おもしろい情報を思いがけず得られるところにあるが、今やそうした情報を計画的に提供することが可能だ。実際、電子的にそれを実現可能だ」

 シュミットCEOのこの発言は、この時代においても新聞事業に変わらぬ忠誠を誓うわれわれ編集者を明らかに意識したものだ。シュミットCEOは、悲嘆に満ちた口調で「米新聞業界を襲う経済的大惨事」について語った。

 同CEOはわれわれに対して、来るべき新聞業界受難の時代においては、信頼ある「ブランド力」がこれまで以上に重要になるだろうと述べたものの、即座に、新旧いずれのブランドが勝つかは分からないと付け加えた。

 「(ニュース収集事業の不採算性という)問題を解決する唯一の方法は課金性を高めることであり、わたしが知る限り課金性を高める唯一の方法はターゲティング広告の活用だ。つまり、われわれの得意分野だ」

 シュミットCEOは、消費者の趣味や嗜好(しこう)に沿って情報や広告を表示させるターゲティング広告の信奉者だ。なぜなら、すべてにおいてターゲティングの重要性を信じているからだ。

 「個人にターゲットを絞る技術は今後も発展を続け、やがて観るもの、消費するものすべてが、何らかの形で各個人にカスタマイズされたものになるだろう」

 そのような世界を想像すると、ちょっとぞっとする。だが、投資家や企業経営者にとって最大の疑問は、当然ながら、そうしたビジネスチャンスを支配するのはどの企業かということだ。グーグルは、自らをメディア業界の味方であり、支援者とみなしているが、情報ターゲティングを支配する側であるともみている。

 この点について、シュミットCEOは次のように述べる。「検索ボックスから(次の段階へ)の移行は、統語論から意味論への移行だ。すなわち、入力内容そのものだけでなく、それが持つ意味が重要になってくる。その意味を判断する役目を担うのが『人工知能』だ。われわれは、その分野で長年世界をリードしていくだろう」

 だが、グーグルは今、至る所で、法的・政治的・規制的な障害に直面している。グーグルが率先してきたネットの中立性をめぐる議論はここにきて、にわかに急転回している。かつての「公益」セクターの仲間の多くが、グーグルを「裏切り者」と非難し始めている。

 グーグルは先週、かつての敵、米通信大手ベライゾンと共に、ネットの中立性に関する一連の「原則」について提言を行ったが、特筆すべきは、中立性の原則は無線ネットワーク市場には適用されないとしている点だ。「無線VS有線の問題は泥沼化している。それはグーグルの問題ではなく、米連邦通信委員会(FCC)の問題だ」と、シュミットCEOは述べる。

 だが、ちょっと待ってほしい。最近ではインターネットの未来といえば、無線ネットワークのことを指すのではないか。また、アンドロイドOSの推進に向けたグーグルとベライゾン間の新たなパートナーシップの根本的な基盤は無線ネットワークにあるのではないか。

 だがグーグルは今、一人仲間の隊列から離れ、近い将来需要が容量を上回る可能性の高い携帯ネットワークに関して、中立性にかかわるまったく非現実的な議論を投げかけている。

 この問題はグーグルを政治的に厄介な立場に追いやるものではないとしても、米オラクルと同社のラリー・エリソンCEOをはじめ、政治的に同社を追い詰めようとするライバル企業の動きにあおられて、独占禁止法やプライバシー、特許といった規制当局のグーグルに対する監視の目はますます厳しくなっている。

 シュミットCEOも、あきらめ口調で次のように認める。「グーグルのやることすべてが、とにかく気に入らない人たちがいる。その筆頭がマイクロソフトだろう」

 この点についてはシュミットCEO自身、身に覚えがある。サン・マイクロシステムズの最高技術責任者(CTO)を務めていた1990年代、シュミットCEOは、独占禁止法違反をめぐるマイクロソフトへの攻撃で急先鋒に立ってきた。

 逆の立場となった今、シュミットCEOは、グーグルはマイクロソフトがし損なったことをやり遂げることで、この難関を乗り切り、勝利を収めていくと述べる。すなわち、何ごとにおいても「顧客志向」を忘れず、「公正な」競争を心がけることだという。

 グーグルは、プライバシーという政治的難題に対する自らの動機についても、同様の寛容な見方をしているようだ。シュミットCEOは、グーグルにはユーザーを適切に扱わなければならないと考える強い動機があるため、規制は不要だと述べる。なぜなら、グーグルの個人情報の活用方法に「気味の悪さ」を感じれば、ユーザーは即座にグーグルから離れていくと分かっているからだという。

 本当にそうだろうか。例えば、グーグルの写真管理ソフト「Picasa(ピカサ)」を使用して数千もの写真を管理している人にとって、すぐにその利用をやめることは、それほど簡単だろうか。

 あるいは、グーグルの電子メールソフト「Gmail(ジーメール)」を10年以上も使用している人や、マイクロソフトの文書管理ソフト「Office(オフィス)」の代わりにグーグルの「Google Docs(グーグル・ドックス)」を使用している中小企業の経営者はどうだろうか。

 そもそも、これらグーグル・サービスは、ユーザーが継続的に使用する、あるいは継続的に使用せざるを得ないよう意図して開発されているものではないのか。

 シュミットCEOは、プライバシーの問題は単にグーグルだけの問題にとどまらないと述べるが、確かにそのとおりだ。「常に誰もが、あらゆる情報を手に入れたり、知ることがきたり、記録できる社会をみなが望んでいるとは思わない」と、シュミットCEOは述べる。

 さらに、いずれ誰もが、友人のソーシャル・メディア・サイト(SNS)に記録された若かりし日の自らの愚行の記録を抹消するため、成人すると同時に改名できるようになる日が来るかもしれないと、シュミットCEOは大まじめに予測する。

 「これは、社会全体で考えなければならない問題だ。このほかテロや悪事への利用といったもっと恐ろしい事態についても考慮が必要だ」と述べる。

 だからといってグーグルは、SNSの価値を疑っているわけではない。シュミットCEOはフェースブックを「重要な企業」と呼び、非常に高く評価している。シュミットCEOは、SNS業界には現在「多くのもうけ話があり、多くのベンチャー投資が行われている」が、将来「重要な企業」になる可能性があるのは、現在新たに台頭しつつある多数の新興企業の中でも1社か2社だけだと予想する。

 グーグル自体、現在は確かに成功を収めているものの、いずれすぐに消えてなくなる可能性もあると疑う向きもある。だが、同社は、技術力に絶大な自信を持っている。シュミットCEOは、同社の動画配信サイト「YouTube(ユーチューブ)」を例に挙げる。

 当初、世界中のユーザーからサーバーにアップロードされる動画の量が膨大になり、同社にとってほぼ対処しきれない状態にまでなった。だが、最も人気の高い動画のデータを世界各地のローカルサーバーに持たせる「プロキシキャッシュ」という技術によって状況を打開することができたという。

 「グーグルが発明したこの技術によって、データをユーザーに近い場所に置くことができるようになった。これは極めて大きな技術的成果だ」

 だが、他の多くのグーグルのプロジェクトと同じく、ユーチューブにも、そこからどのように利益を得るのかという問題が依然残っている。

 グーグルは、検索ビジネスで成功を収め、携帯市場でも成功の兆しを見せ始めている。だが、その後については、シュミットCEOにもまだ予測不能のようだ。

2010年8月15日日曜日

「オレのつぶやきに誰も反応してくれない」 「ツイッター疲れ」でやめたい人々

J-CASTニュース(2010/8/15 09:30)


この1年で日本でも急速に普及した「ツイッター」。日本の利用者はおよそ1000万人に達し、1年前と比べてその数は19倍にも膨れ上がっている。

 個人で楽しむだけでなく、ツイッターをビジネスに利用する会社も出てくるほどの一大ブーム。その一方で、ツイッターをやめたいという声も聞こえてきた。「やってみたけど、何だか疲れた」というのだ。原因は何なのか。

■キツい書き込みで相手からアクセス禁止

 「ビジネスが変わる」「夢をかなえる」「自分らしく儲かる」。書店に並ぶツイッター関連の本のタイトルを見ると、なにやら理想的なツールを思わせる「枕詞」が掲げられている。ネットレイティングスが2010年6月30日に発表したソーシャルメディアに関する調査結果によると、日本のツイッターユーザー数は前年比の19倍と急増、アクティブユーザー数では米国を抜いた。

 一方で、ツイッターを始めてみたがどうすればいいか分からない、果てには「疲れた」とやめてしまう人もいるようだ。「2ちゃんねる」には、

  「もう半年くらいやってるけどtwitterでも頻繁に会話する相手が特に居ない」
  「何人かやりとりする奴はいるけど、こっちから食いつかなきゃ会話にならねーし」
  「知り合いをフォローしたら毎日楽しそうな書き込みをしてて見てるのがつらい」

と、もてあまし気味のユーザーの嘆きが並ぶ。

 原因のひとつは「フォロワー」にあるようだ。知り合いだけでなく、趣味や仕事、考え方が近い人、また有名人などは、知らない間柄でも「フォロー」することで相手の投稿内容が読めるのがツイッターの特徴の一つ。だが、自分をフォローしてくれる「フォロワー」が増えなかったり、自分の投稿内容に誰も反応してくれなかったりすることが続くと、「独り言」を続けていることにむなしさを感じてしまう人もいる。また、ツイッター上で仲良くなったと思った相手に、少しきつい書き込みをしたら、相手からアクセス禁止をされてしまい「結局その程度かとか思った」と落胆したユーザーもいた。

■中川翔子さんも「撤退宣言」

 ツイッターから退散する有名人もいる。タレントの中川翔子さんは、ブログを頻繁に更新する一方で10年2月にツイッターも始めた。ところが、開始当初から、ブログと比べて投稿は圧倒的に少なく、早々に「ブログとついったの使い分けがわかんない」と悩む様子を見せる。4月19日には「両立はむりだお ブログでやるお」と事実上の撤退を宣言してしまった。

 米人気女性歌手マイリー・サイラスの場合、多くのフォロワーを集めていたが、09年10月に「彼氏がやめろって言うの」と書いて突然ページを閉鎖してしまった。後にインタビューで「ツイッターなんてこの世から消え失せればいいわ」と言い放ち、やめた理由を「ずっとパソコンに向かって(ツイッターをやって)いるより、外に出てやるべきことをやらなきゃダメだって思ったの」と語っている。中毒気味に1日に何度も投稿を重ねる自分に、侘しさを感じたようだ。

 「ツイッター疲れについて考えた」というあるブロガーは、結局マイペースが一番で、過度な期待をせず、誰かのつぶやきが気になれば反応すればよし、と肩の力を抜くことを勧める。常時ツイッターに張り付いて、自分やフォロワーの投稿内容を追い続けるのは無理な話。フォロワーのつぶやきにいちいち反応しなければならないルールもない。

 ネットでは「ツイッターに疲れた」という書き込みに対して、「半年かれこれ続いてるが人との絡みゼロだぞ。それでも楽しいけどな」「俺のTwitterは完全に独り言だよ。日記みたいに使ってる」と独自の「楽しみ方」を挙げるユーザーもいる。ありきたりではあるが、いちいち生真面目にとらえず、自分なりに満足できればいいと割り切るしかなさそうだ。