2011年10月20日木曜日

アメーバピグ、小中生の不正アクセス相次ぐ 8人摘発


asahi.com(2011.10.20)

 インターネット上で人気の会員制交流サイト「アメーバピグ」で、未成年による不正アクセスが相次いでいる。愛知県警は今年、不正アクセス禁止法違反の疑いで小中学生8人を摘発。放置すればネット犯罪の低年齢化を招くとして、県警は19日、サイトを運営する「サイバーエージェント」(東京都)に、未成年向けの対策を講じるよう要請したと発表した。

 発表によると、8人はサイバーエージェントのサーバーに、アメーバピグの他の会員のパスワードを使って不正にアクセスした疑いがあり、今年2月から9月にかけ書類送検されたり、児童相談所に通告されたりした。アメーバピグ内で、他人のキャラクターを勝手に操るなどしていた。

 県警によると、8人はサイト内で会話ができる機能で「通貨を増やしてあげる」と別の会員に持ちかけるなどして、パスワードを聞き出していたという。

 キャラクターを操れるようになると、もとの会員が操作できないようにパスワードを変えていたという。書類送検された中学2年生の少女は、「服や部屋が豪華な他人のキャラクターになりすましたら、サイト内でほめられてうれしかった」と県警に話したという。被害にあった利用者も、6人中5人が18歳未満だった。

 同サイトをめぐっては、福井県警も2月、小学4年生(当時)の少女を同法違反容疑で補導した。愛知県警の捜査幹部は「摘発されるまで、犯罪という認識を持っていない子供が多い。放置すれば、将来のネット利用者のモラルに大きな悪影響を及ぼす可能性がある」と指摘する。

 県警は、未成年者がサイトを利用する場合の保護者の同意を厳しく確認することや、パスワード管理の重要性を未成年の利用者に知らせることを、文書で同社に求めた。さらに、愛知県と名古屋市の教育委員会には、ネット上のモラルに関する指導に力を入れるよう呼びかけた。

 同社は「会話内容の監視を強化するなどの対策を検討する」としている。